彼の第一印象は、馬鹿な男。
二度目の印象も、やっぱり馬鹿な男だった。
新しい環境を求めて転職した新山美沙は、偶然とある男が放った不用意な言葉を耳にする。
こぼれたミルクが元に戻せないように、失言を取り消すことは難しいのだ。
新山 美沙 ( にいやま みさ )
転職したばかりの二十七歳。可愛げのない性格がコンプレックス。
橋本 一哉 ( はしもと かずや )
美沙が勤める会社の営業社員。あまり考えずに言葉を発する傾向がある。
森野 優花 ( もりの ゆうか )
美沙と同じく管理部所属で、人事総務を担当している。
大石 舞 ( おおいし まい )
優花の同期で広報部所属。メイクやネイルにいつも気を配っている。